Clothes to You

GLORY GUYS

人類最古の繊維リネンを守り、未来へ繋げていきます!!

夕食前の空腹の方には申し訳ございません。いや、それは私のことですが、本日の昼食に選んだのが、酢豚定食。中華の中では一番好きな料理です。この場所に移転して30年、ずっとお世話になっている”萬珍軒”さん。今年で40年を迎えられる、私どもより少し先輩のご夫婦だけで切り盛りされる街中華です。チェーン店が増える中、頑張っておられる姿を見るとつい応援したくなってしまいます。それに、チェーン店が苦手な私にとっては、貴重なお店。なくなってしまうと困るのです。少しでも長く続けていただきたい、そんな想いとともに美味しくいただいてまいりました。

 

そして、こちらは私の本日の出で立ち。De Petrillo/デ・ペトリロのスーツにBARBA/バルバのシャツを合わせています。もう少し暑くなれば態度アップと、相変わらずのへそ曲がりです。笑顔になれないのは、またしてもやられてしまったからです。

やられてしまったのは、カシェート展開のWalker Slater/ウォーカースレーター。BARBA/バルバの「JIMMY 」ウール・シルク・リネンジャケットを気にされていたのは、N様。30年来のお得意様です。

 

ただ、最近はカシェートで展開しているアイテムに目が行かれるようで、今回はこの写真にやられてしまいました。外の光に当たるとさらに美しさを増すホップサックリネンです。服好きには堪らない素材感。魅かれる気持ちはよくわかります。

やられてしまったのは、お客様だけではありません。もともと英国趣味のナグラさん。彼はブラウンを選び、早速、修理に出していました。ちなみにカシェートバイヤーはちゃっかりネイビーを着用分としてオーダーしていたようです。

軽くて伸縮性もあり楽チンなものが支持される反面、なぜ、やや硬くて地厚なアイリッシュリネンに惹かれるのか。その理由は、単に服好きというだけではないような気がします。便利さを追求するあまり、時間にゆとりや心の余裕を失いつつある現代。人類最古の繊維ともいわれるほど古くから使用されているリネンに安らぎを感じるのかもしれません。時代がどんどん加速するほど、実は人の心は原始的なものに舞い戻っていっているような、そんな気がしてなりません。

長い歴史を持つ習慣や慣習で世代を超えて受け継がれるものが、伝統。時を超えて評価され続けているものや考えを古典的と言います。ただ、そういうものが失われようとしていることを危ぶみます。その背景には職人さんの高齢化や後継者不足、産業の衰退を煽る政策、地域の過疎化、そして環境破壊や気候変動による農作物への影響など様々な要因が挙げられます。動物と違い、裸では生きていくことのできない人間。その衣服に携わる私たちとしては、なんとか未来へ繋ぐために、できることをしなければなりません。

どうしたのでしょう。酢豚定食から軽く始まったブログですが、どうも難しい話になってしまいました。私の気むづかしい顔のせいかもしれません。次回は笑顔でお会いしましょう!!

 

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