こんな時代もありました・・・車編

 ゴールデンウイーク真っ只中です。いや、今日から。いやいや、仕事だよと言う方も、この爽やかな五月晴れ(新暦5月の良く晴れた天気の意味です。他にも、陰暦5月の、梅雨の晴れ間。梅雨晴れの意味もあります)の空気の暖かさにほっとしていることでしょう。風薫る5月。木々の緑も美しく、吹く風も爽やかで、家の中にいるのが、もったいない季節です。休みではない私は、仕事の合間にカシェートのテラスで、珈琲を飲みながら、さぼっております。

 2週間前に行われた「BRITISH CLASSIC MARATHON」の余韻もまだ覚めやらず。こんな雑誌の記事を引っ張り出してきました。11年前、40歳の頃の私です。先輩と後輩、そして私。三人の会話形式になっています。

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ー ブランドイメージを排除してクルマを選びたいというお話ー

 すぐる:お待ちしていました。天気が良いですから、ご希望通りセブンも引っ張り出して来ましたよ。

 後輩:ご丁寧に。メルセデス・ベンツにロータス・セブン、究極の組み合わせの一例ですね。

 先輩:きれいなロータス・セブン、シリーズ3ですね。

 すぐる:MGが好きで、ずっとBに乗ってたんですが、セブンに心惹かれまして。Bよりもっと楽しいクルマ、で昨年秋                                                に購入しました。実は、チャップマンやロータスへのこだわりは、それほど強くなかったんですよ。ただ、古い車への情景ありましたけど。

 後輩:乗られてみてどうですか?

 すぐる:販売業ですから、それほど休みがないわけです。それでも空けた休日、早朝に独りでワインディング・ドライブへ出かけ、温泉につかり帰路につく。日常から開放され、リラックスした自分が取り戻せる、私なりの究極の贅沢ですね。

 後輩:その気持ち、良く分かります。編集長に叱られた後、NSR(2ストバイク)を全開にするとスカッとしますから。

 先輩:それはともかくセブン、調子良さそうですね。お話を伺う限り。

 すぐる:まだ維持している期間が短く大きなトラブルはありませんが、それでもこの時代のキャブですから、エンジン始動にそれなりのコツはいるみたいですね。エンジンが掛かったらラッキー、みたいなところは正直あります。

 後輩:う~む、飯田の温泉でエンコしたら辛いですね。

 すぐる:ただ、こう考えています。大人の趣味とはリスクがつきまとうものである、とね。だから緊張感があり夢中になれる。楽しいですよ、セブンのリスクは。

 後輩:その気持ち良く分かります。三河湾スカイラインでNSRを・・・

 先輩:それはともかく、C200、こちらはどうですか?

 すぐる:仕事のアシとして使っていまして、期待を裏切らない、小回りも効く、高速道路も安心。有能な社員を一人かかえた感じです。97年に新車で購入しました。

 先輩:オートマが5速になった時ですね。たいへん評判が良いです、それ以降。

 後輩:他のクルマとは比較検討されなかったのですか?英国流にローバーとか。

 すぐる:生産国やブランドは白紙にして、400万円以内のベストセレクトという観点だったんです。すると、そこにC200があった、ということなんですよ。

 先輩:示唆に富んだ発言であります。


ーオリジナルブランドに込めたカッコいい大人の定義とは?-

 後輩:ところでショップの方は、メンズのトラッドですね。

 すぐる:大別するとそうなりましょうが、トラッドをベースに、新しい方向性を示せるショップである、と自負しています。

 後輩:というと?

 すぐる:たとえばハケットのスーツがある。これはイギリス人に認められたイギリスの服ですね。つまりトラッドです。その横には、当店グローリーガイのオリジナルスーツがある。これはオントレンドであることを意識したドロップ7だったりするんです。

 後輩:ロータス・セブンにドロップ・セブン(まさか駄洒落?)

 先輩:ジャケットの胸囲値から胴囲を引いた差寸の値、それの半分がドロップ寸。つまり数字が大きければ、それだけタイト。

 後輩:とすると、一般的なトラッドスーツよりも少し細目だったりするのですか?

 すぐる:シャープですね。トラッドの雰囲気で、そういうスーツを作るんですよ。ですから、プクッと太目の方にはキツイ。

 先輩:セブンが乗り手をを選ぶように、スーツも着る側を選ぶ、そういうワケですね。

 すぐる:オリジナル品には、そんなスーツが着こなせるカッコいい大人であって欲しい。そんなメッセージがあるんです。

 後輩:カッコいい大人ですか。憧れます。

 すぐる:常に磨いていればカッコいい大人になれる。逆もまた然り、でしょうね。

 後輩:やっぱフッ素配合ですかねえ・・・。

 先輩:それではまた来月。


 と、こんな記事の内容です。文面の「リスク」とは、この年の正月、伊良湖岬までのタイムトライアルレースの帰り道、家も店も無い産業道路の途中で、このセブンが停まってしまい、寒さの中、6時間もレッカー車を待っていたのです。その夜、参加したクルマ好きの仲間が集まってのパーティがあったのですが、岡崎にたどり着いたのは、夜の10時過ぎ。いい思い出ですけどね。

 また、当時イギリスかぶれの私が、なぜメルセデスを選んだのか?実は、このクルマを買う前に、ローバーのエステートワゴンに乗っていました。7年ほど、乗っていたのですが、勝手にパワーウインドウが作動したり、雨の日、ワイパーが動かなかったりで、趣味で使う車で無いだけに、このリスクは負えないということで、泣く泣く手放したのです。この時、必要だったのは、安心で壊れないクルマ。それに、メルセデスC200のコストパフォーマンスに魅力を感じたからです。

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