ドメスティックブランドの底力

 話題の【BOGLIOLI】のDOVERは、有力店の通販サイトを見ると、どこも売り切れ状態。(残念ながら)グローリーガイでは、まだ少し在庫があり、力不足を感じるところなのですが、この【BOGLIOLI】人気は、暫く続きそうです。為替も120円台。以前は160円後半まで上がり、どうなるかと心配しましたが、現在のユーロ安もインポート物にとって、追い風になっています。

 そんな中、国内のファクトリーブランドの展示会に行ってきました。日本の技術は、各分野において世界最高のレベルです。地球温暖化、エネルギー問題などの環境問題が叫ばれる中、日本の技術力は、世界で注目されています。洋服(この場合の洋服は、スーツやジャケットなどの重衣料)に関しても、マシーンメードにおいては、世界の中でも飛びぬけた生産レベルを持ち、MADE IN JAPANに対する賞賛の声は多いのです。ただ、キレイ、丁寧に作りすぎて、あの肩の力を抜いたような、柔らかく色気のある服が作れないのは残念です。なぜ、作れないのか?は、また別の機会にお話させていただきますが、日本の服の良さは、世界でも認められています。

 この日、3社ほど国内のファクトリーブランドを見てきたのですが、その中で特に目を引いた物をご紹介します。

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 カナディアンコートとダッフルコート。写真で見ると、分かりにくいのですが同じダブルフェースのウール素材です。この秋は、ウール素材のコートが人気を呼ぶのでは、と気にして探していたのですが、良いものが見つかりました。そして何よりも、気に入ったのは価格。一般的には、カナディアンが5万円台。ダッフルは、6万後半でしょうか。ところが、なんと、このカナディアンは3万後半、ダッフルも4万後半で、ご提供できます。毎回、良い意味で、予想を裏切ってくれる「B.P.C」ブランドのビアドプランさん。GLORY GUYオリジナルスーツ、ジャケットをお願いしている会社です。社長の大橋さんと奥様に加え、2.3人のスタッフ(後、忘れてはいけないのが、ゴールデンの”はな”)で運営している小さな会社ですが、皆さんご存知の大手のセレクトショップ、百貨店の別注も手掛けている懐の深いメーカー。社長の大橋さんは、以前、リングジャケットにおられた方で、生地、縫製、デザインなど、どの分野にも詳しく、頼りになる存在です。このダブルフェイスの生地も、オリジナルです。

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 右から、ご説明しましょう。Mー65型のジャケットで、中のジップ部分が外れるレイヤードタイプ。ウーステッドかなと思えば、実はニットなのです。ハードなデザインなのに、とてもソフトに見えるのは、ニットだからなのです。こういう発想も珍しく、新鮮です。そして、一番のお気に入りは、左のハンティングジャケット。英国「MOON社」のツイードを使用し、襟裏と袖裏に赤の布地が当ててあります。この”チラ見せ”こそ、男の下心みたいで、いいですね。価格も3万円後半とリーズナブル。価値ある一着です。

 物つくりに対する情熱、創意工夫は、海外のブランドにも負けません。決して、大手の企業でなくても、町工場的なところに日本の底力があるのです。私達も、日本ブランドを大切に提案していきたいと思っています。

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