一足早い冬の到来 長野の旅③

「一足早い冬の到来」を感じていただく今回のブログも三回目。いつの間にか、岡崎にも冬が来てしまいましたね。今日も外は、冷たい雨が降っています。

 急ぎ足で長野市に戻った我々は、節約の為、タクシーに乗らず、バスで善光寺の参道を抜け東山魁夷館のある長野県信濃美術館へと向ったのです。バスを降りると、外は真っ暗。一度、ここへ来たことのある友人を頼りに迷いながらも目的地に到着。席順の札を受け取ると115番。200席ほどのコンサートでしょうか。来館者の年齢は40代以上の方が多く、品の良い装いが、この美術館の佇まいと、これから始まるイベントに合っていて、居心地の良い空間を作っています。開演までの時間を、作品集でしか見たことの無い東山魁夷画伯の作品を見ることに。私が知っているのは「緑響く」「花明り」そして好きな絵に「白馬の森」があり、どちらかというと静かで優しい雰囲気の作品が好みでした。でも、こうして改めて見ると、季節柄なのでしょうか、それとも年齢のせいなのか、「行く秋」という作品が心に響きます。絵もそうですが、本も若い時に読んだものを読み返すと、また新しい発見があるものです。高校時代、美術部に所属していた友人は、絵に詳しく、奈良の唐招提寺にある障壁画は素晴らしいなどと目を輝かせて語ってくれました。

 いつの間にか、人の流れが変り、そろそろギターの天才「渡辺香津美 深遠なるギターの世界」の開演です。「東山魁夷画伯の作品には"旅”を感じる。そしてギターを弾くということもまた"旅”だと、常々思ってきた。画伯の"旅”はそんな僕を、一瞬にして”未だ観ぬ記憶”へと誘ってくれる。彼の絵の中でまどろみ、その中で覚睡したい・・・と強く憧れるのは、”未だ観ぬ記憶”への不思議な懐かしさからか?(中略)今日のコンサートでは、僕のこぼれる音たちに、東山画伯の絵の中で、煌くような”旅”をさせてやりたい。」渡辺香津美さんの想いが、この東山魁夷館に響き渡ります。ポップス、ジャズそしてクラシックを彼なりの表現方法で自由に奏でます。ギター好きには最高の夜でしょう。写真撮影が出来なくて残念ですが、コンサートホールで開く演奏会とは一味も二味も違って会場が一体化します。旅の途中で、旅を感じる作品と旅をテーマにした演奏会。今回の旅のクライマックスです。

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