お寿司屋さんの話

 先日、久しぶりにお寿司屋さんに行きました。お寿司屋さんのカウンターって、結構、緊張するんですね。大体、お寿司屋さんの大将は無口で頑固者が多く、この世界の専門用語やルールがあって、行き慣れないと緊張します。初めての店だとカウンターではなくテーブル席か座敷に座ります。

 ここは店の近くで店主も顔見知り。食べながら、会話を楽しんでいると、急に大将が「もう、この商売は駄目だね。」なんて言うのです。思わず、最近、近くにできた、どれも105円で提供している回転寿司(毎日、そこを通っているのに名前が覚えられません。)のせいですかと尋ねたら、そうではなく飲酒運転が厳しくなり、その上、この不景気でタクシーを頼んでまで食べに来てくれないそうです。でも回転寿司の影響も大きそうです。

 一昔前は、岡崎に150店以上あった寿司屋さんも、今では56店ほどに減ってしまって、後10年もすれば30店舗ほどになってしまうらしいとのこと。なんとも寂しい話です。また食の文化が失われつつあります。

 私は、どうも回転してくるお寿司を見るのも食べるのも好きではないのです。美味しいとか不味いとか、高いとか安いとか、そういう問題ではありません。長年、修行されて店を持ち、日々、同じ仕事の中で創意工夫をされている、大袈裟に言えば、その店の歴史とか文化も合わせて味わいたいのです。

 近い将来、ロボットが握ったお寿司が皿にのって回転してくる時代になるかもしれませんね。

 

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