Clothes to You

Cachette LIFE

この三月で35周年。少しだけ、時間の経過を辿ってみました。

グローリーガイカウンター奥の棚です。壁に飾られている額に入った”ストローハットと花”の絵。ちょうど今から35年前の3月。店のオープンに合わせて購入したものです。

オープン当時は、今のカシェートほどの広さ。試着室は一つで、そのドアの上に飾られていました。ところで、この人だれ?ですよね。真面目そうに見えるけど一癖ありそうな…あんまり近づきたくないような、怖そうで、そうでもない私スグル31歳の頃です。

いや、話が逸れました。この絵をどこで買ったかの話でした。市内にある輸入家具&アンティーク家具の”HEPPLE WHITE”さん。当時は輸入家具がメインで店の飾り付けをお願いしていました。店頭には奥さん、修理などの裏方はご主人でした。今は、当時のオーナーさんが娘さんに変わり、英国のアンティーク家具中心の品揃えに切り替えたことから、私ではなくジュニアが利用させていただいております。少しずつですが、カシェート店内のアンティーク家具はこちらから揃えています。ただ、非常に残念なのは、この春をもって閉店されることです。アンティーク中心の品揃えだけに、リペア職人がいないとなかなか続けていくのが難しいとのことでした。

 

私よりナグラさんがお世話になっている”Flying scotto”さん。彼と知り合うきっかけを作っていただいたのも、この英国製ヒストリックカーを扱うショップでした。私が独立した頃、彼は大学生。生意気にも?オースチンヒーレースプライトを乗り回していた彼がここのオーナーさんに勧められて就職用スーツを選びに来たのが最初の出会いでした。確か、エーボンハウスとベイカーストリートのスーツ2着を揃えさせていただいたはずです。

ショップに入ると、ゴールデンのヘイゼルが迎えてくれます。ずっとゴールデンで三代目です。その影響で我が家もウエスティ(ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)を父親に押し付けて?ゴールデンを。一代だけでしたが、15年間一緒に生活した家族です。

 

英国車、いやミニカーですが、カシェートのカウンターに共に並んでいるのが【SMITHS/スミス】の時計。最近のブログ写真で私が嵌めているのも、この時計です。ジュニアが誕生日に贈ってくれたのですが、腕の細い私には馴染みが良く、ニットなど洋服を傷つけることがないのでとても重宝しています。

“スミスの時計は、スミス社が英国車のメーターを生産していたことから、英国車を愛好する人に好まれるという傾向が強くありました。しかし、その魅力の本質は、英国製品らしい、飽きの来ない長く使える、上品で控えめな間違いのないデザイン性や、スイス製にも劣ることのない精度と信頼性にあるのです” は大熊康夫氏の弁です。

 

またまた懐かしい写真です。初めての渡英の際、ナイツブリッジのフリーマーケットで購入した数々の絵。当時はカウンター奥の壁に(写真右上)に飾られていました。その下のカレンダーに注目ください。現在、カシェートでも販売していますが、当時はスミスの時計もこのカレンダーも”Flying scotto”さんで扱っていました。英国車イラストレーターの大熊康夫氏の作品になります。

創業時の写真は、まだカシェートバイヤーが生まれる前の話です。5年ほど前、カシェートが英国化するに伴い、鬼の、いや親の知らぬ間に千葉にある大熊氏のオフィスを訪ねておりました。

おかげで私が、”時計・宝飾品商”という古物商の許可を取ることになってしまいました。その時代時代に出会うモノ。人も同じですが、一旦切れたとしても、巡り合わせとでも言うのでしょうか。忘れた頃に再び縁があるものです。面白いことに、それらの全て、繋いでくれているのは、ジュニアでもあるカシェートバイヤーでした。

 

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