2010.03.29
先日、【FELISI】からこんな物を頂きました。
少し画像が荒くて申し訳ありませんが、皆さん、こちらが何か分かりますか?
実はこれ、バッグのジップ部分に付けられる取手で、色が違いますが、下の写真中○で囲まれた小さなパーツなんです。
頂いたものは、ご覧の通りステッチが解けていて、中身の様子が見れるようになっていました。
見てみると、【FELISI】が、こういった極々小さなパーツの作成まで手を抜かない強い拘りが伺え、製品レベルの高さ、職人技術の高さを改めて感じさせてくれました。
まず目に付いたのが、左の写真中央に配したベージュ色の革製の芯。こういった小さなパーツは、あつらえのものを適当な形にして芯としてしまうこともあるようですが、【FELISI】では、芯を専用のパーツとして作っているように感じるほど、しっかりしたものでした。
しかも、芯には弾力があってとても柔らかく、これが特有の立体感を生み出しているのだと、納得です。
そして右の写真、折れ目のある白い部分は、取手と本体のジップとを繋ぐための金具が付く場所なのですが、こちらにも小さな補強パーツが付けられていました。大きさにして、長さ2cm・太さは何と3㎜。小さなパーツに、更に小さなパーツを取り付けているのです。
引っ張ったり、強く力のかかる部分であり、革が細く薄い部分でもあるので、細心の注意を払い、補強も徹底しています。
最後は縫製。縫製は、熟練した職人による手作業。材質や革の種類によって、縫う強さが違うそれぞれの専用ミシンが使われ、人の手を伝いじっくりと縫い上げられていきます。最後の仕上げや、場所によってはミシンを使わず、ハンドソーイングで仕上げていく箇所もあるのです。
製品全体では、他にも、もっと沢山の工夫がなされているのですが、このような、たった一つのこんな小さなパーツからでも、【FELIS】の物作りに対するすばらしい姿勢を僕達に感じさせてくれました。奥が深いですよね。