イタリアで見つけたのは、”遊び心”

  多くのお客様から、「イタリア出張報告」のブログ、楽しみに見てるよ。」と声をかけていただけると照れながらも大変、嬉しく思います。このまま永遠に続ける為には、イタリアに住まないといけません。しかし、暦は9月。「いつまでやってんだよ。」なんて声も聞こえてきそうですので、そろそろ終わりにします。

 ミラノのショップ巡りで、ご紹介するのを忘れてたショップが、「Eral55(エラル チンクアンタチンクエ)」。服好きの方なら、ご存知、ミラノの老舗セレクトショップで、レザーやミリタリー物の充実振りには目を見張ります。

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 最近、日本でも人気のカジュアルブランド【AVIO(アビオ)】は、ここがプロデュースしています。そして、9月号のLEON(79P)に掲載されていた【Vazzoler(ヴァッツォレール)】も、実は「ERAL55」のプロデュースなのです。

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  モデルを務めるデニス氏は、「ERAL55」のスタッフです。他に、この店で10年働いている日本人スタッフもいますので、言葉には困りません。ミラノに行かれたら、ぜひ寄ってみてください。

 こうした遊び心満載のショップは、何度行っても楽しいし、時間を経つのも忘れるほど長居をしてしまいます。

 今回の旅、イタリア出張が「旅」に変わってしまいましたが、得るものはとても大きかったと思います。勿論、商品を見ることが目的でしたが、現地でそのブランドに携わる多くの人たちとの出会いは、よりブランドを身近に感じ、同じ物を扱う仲間意識を高めてくれました。

 

 今回、ロングランに渡る出張報告の冒頭を覚えておられるでしょうか。6月24日のブログです。庭園で女性がフルートを吹いている写真で始まりました。ただのスケベ心だけではありません。6月20日午後7時半から開かれた「the Secret Garden of massimo alba」と題するマッシモ・アルバ氏主宰のパーティのひとコマなのです。マッシモ・アルバ氏といえば、ニットの天才、カシミアの魔術師などと言われ、かつて「バランタイン」や「マーロ」で大活躍した方です。

 スカラ座でタクシーを降り、ブレラ通りにある彼のショップから4.5分。細い路地を入っていくと、緑豊かな庭園が。そこには素敵な光景が目の前に広がります。

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 改めて写真を見直すと、当時の風景が絵のように瞼の裏に蘇ってきます。特に、この案山子は絶妙なオブジェでした。「オズの魔法使い」や伊坂幸太郎の「オーデュボンの祈り」など案山子は、田畑の中で鳥などを追い払う以外にも登場しますね。この案山子は、未来を予見してくれるのでしょうか、それとも願いを叶えてくれるのでしょうか。さてさて、他にも意味があるかもしれません。

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 インタビューを受けているのが、マッシモ・アルバ氏。とても、この場にふさわしく自然で優しいコーディネートです。本当の大人の着こなしは、質の良いものを気負わずに自然に着こなすこと。ただ、そこには知識や経験も必要ですし、何よりも豊かでないとできませんね。ただ、最も必要なのは、楽しむ為の”遊び心”かもしれません。 

 このパーティ、日本のように始まりの挨拶もなければ、堅苦しい主催者の挨拶もありません。時間になれば自然に人が集まり、時間を気にすることなく帰りたい時に帰っていく。特別な料理はなく、少しのお酒とアンティパスト、そして”遊び心”があれば、もう十分楽しめます。このパーティを羨ましく思うわけではありませんが、この価値観に憧れます。

 イタリア出張報告も今回が最後になります。帰国後から始まって、およそ2ヶ月半。長い間、お付き合いいただきありがとうございました。本来ならば、日本で行われたメインコレクションの展示会など、ご報告しなければならないことは山ほどありました。後日、こちらもご紹介していきますので、楽しみにしていてください。

 最後に、こちらの写真をご覧になって頂きながら、最終回とさせていただきます。

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